朝鮮学校への補助金については、橋下前知事が議会の審議を経ず、執行を停止していました。
これが、全ての出発点です。
同時に、補助金支給の4つの条件を知事がつくり、学校法人へ出しました。
その後、条件がクリアされたとのことで、昨年度分は、年度末ぎりぎりに補助金を出しています。
ここまで、議会は関与することができませんでした。
そして、昨年9月議会で橋下知事が4条件をクリアしているので、止めていた補助金を支給すると言い出したのが議論のスタートです。
橋下知事が示した4条件は下記の条件であります。
1 財務内容の全面公開
2 特定の政治団体と一線を画す(朝鮮総連との関係を断ち切る)
3 教室から支持指導者(金正日総書記)の肖像画を撤去する
4 日本の学習指導要領に準じた教育活動を行う
我々は昨年9月議会から、朝鮮学校への補助金支給には反対してきました。
理由は二つ・・・
① 運営している法人が「小中学校」も「高校」も同じであるから。
② 大阪府に公安調査権がないので、国の調査結果で判断すべき。
実は大きな矛盾があります。
大阪府からの補助金は小中学校に支給だけに支給されますが、高校は肖像画を掲げているため補助をださないと決定しているのです。
小中学校も高校も同じ法人が経営しています。
先日、 知事は補助金支給の予算提案はしないと判断されました。
前知事が作った、4条件がクリアできていない疑いがあるからとのことです。
この主張は、我々の主張と同じであります。
そもそも、公安調査権のない大阪府が朝鮮総連との関係を完全に把握することなど不可能であり、外形的(理事、役員の兼務等)な判断しかできないと指摘してきました。
ところが、昨年の9月議会では、4条件プラス1の条件(校長室の肖像画の撤去)がクリアされたとのことで、「テポドンが飛んできても支給する」と自信をもっていた「大阪維新の会」を中心に賛成多数で支給を決定しています。
そもそも我々は、4条件も認めていません。
自分たちが決めた4条件に対し、昨年の9月議会では、クリアしているから支給すると言い張り、この議会では、クリアされていない疑いがあるとの理由で支給しないと決定しています。
この混乱で一番気になるのは子どもたちへの影響です。
知事の二転三転の態度に今まで積み上げてきた学校法人と大阪府の関係は完全に崩れているのではないかと心配しています。
学校へ通う子どもたちが反日感情を持たないことを祈ります。